CDの表面にプリントされている内容を見てみると共通して表示されている白のロゴマークがあるのに気付く人もいるのではないでしょうか。CDにプリントされているロゴマークにはどのような意味があるのか、プリントしなければならないのかが気になる人も多いでしょう。
この記事では共通の白のロゴマークについて詳しく紹介します。
CDの白のロゴマークは規格を示す
CDの表面には様々な文字や図柄がプリントされています。音楽CDでは収録されている曲名やトラックナンバー、作曲者や歌手などが記載されているのが一般的です。また、データCDの場合にはソフトウェアなどの名称に加えて、制作会社や販売会社などの情報が書かれています。
それに加えて、多くのCDに共通してプリントされているロゴマークもあるのに気付いている人も多いでしょう。特に多くのCDに共通しているのが白のロゴマークです。「disc」という文字が中心になっているのが特徴で、白抜き文字でわかりやすく表示されています。
CDにプリントされているこのロゴマークは規格を示すシステムロゴマークの一種です。CDにプリントされているロゴマークを詳しく見てみると実は三種類あることがわかります。右肩に「COMPACT」、中心に「disc」の白抜き文字がある点は共通していますが、それ以外にもプリントされている部分があるロゴマークも存在しています。
「COMPACT」と「disc」だけを組み合わせているのがCD-ROM用と言われていて、データCDに用いられているシステムロゴマークです。この下に「DIGITAL AUDIO」と表示されているものはCD-DA用のシステムロゴマークで、音楽CDに用いられています。
さらに「disc」の右隣に「+」の白抜き文字が入っているシステムロゴマークはEnhanced CD用のものです。この場合には音楽CDとデータCDの両方の機能を持っています。
このようにして規格を整え、明確に表示するルールを作ることで、一目で音楽CDとして使えるのか、データCDとして用いるものなのかがわかるようになっています。規格通りに作られていないとオーディオプレーヤーやパソコンなどで読み込もうとしてもエラーが発生してしまい、最悪の場合にはハードウェアやソフトウェアの故障につながるでしょう。
正しい規格で作られていて安全に使用できることを示すための表示としてシステムロゴマークが用いられています。
CDだけでなくDVDにもロゴマークがある
CDには白のロゴマークがあって規格を示していますが、他の高額ディスクについてはどうなのかが気になった人もいるのではないでしょうか。例えば、DVDにも規格を示すロゴマークがあるのかなと疑問に思ったかもしれません。
DVDについても規格を示すロゴマークが存在していて、市販のDVDであれば表面にプリントされています。DVDの場合にはCDと違って白抜き文字のロゴマークではなく、黒のロゴマークになっています。「DVD」という文字の下にディスクのシンボルがあるのが共通点で、その下に書かれている文字によって違う規格ということを意味しているのがDVDのロゴマークの特徴です。
下に表示されている文字には「VIDEO」「ROM」「VIDEO/ROM」の三種類があります。「VIDEO」はDVD-VIDEOの規格を示しているシステムロゴマークで、ビデオを再生することができるDVDです。
「ROM」の場合にはDVD-ROMの規格だという意味になり、データDVDとして用いることができるとわかります。そして、「VIDEO/ROM」の場合にはEnhanced DVDということを意味しているシステムロゴマークになり、ビデオDVDとしてもデータDVDとしても機能します。
このようにDVDにも明確な規格があってロゴマークで管理されているのです。
著作権などを示すロゴマークもCDにプリントされている
CDにプリントされているロゴマークは他にもあるのに気付いている人もいるでしょう。CDの表面には著作権などに関わるロゴマークもプリンとされていることが多く、よく見てみるとかなり共通している部分が見つかります。
例えば、「C」「P」「X」「L」「Y」を〇で囲ったものは多くのCDにプリントされているシステムロゴマークです。
「C」は著作権が保護されていることを示しているもので、発行年と著作権者と合わせて表示することが求められています。「P」は実演家等保護条約及びレコード保護条約の保護の移管する国際条約に基づいているシステムロゴマークで、やはり保護を受けるためには発行年と製作者が併記されます。
「C&P」という形で併記することも多いロゴマークです。「X」「L」「Y」は発行年月日と一緒に表示するルールになっているロゴマークです。「X」は貸与許諾が禁止されていることを示しているロゴマークです。「L」と「Y」はそれぞれ邦盤、洋盤ということを意味しています。
この他にもドルビーサラウンドを示すロゴマークや、日本音楽著作権協会との許諾契約をしていることを示すマークなどもあります。CDを利用する上で重要な情報がロゴマークに込められている点には留意しておく必要があるでしょう。
システムロゴマークは自作なら不要
CDはパソコンを使って自作することもできます。プリント可能になっているCDを買ってきて、データを入れて音楽CDやデータCDにした後、表面に自由にプリントしてオリジナルCDを作るのは昔から人気です。この場合にも規格を示すシステムロゴマークなどを表示しなければならないのでしょうか。
実は自作で私用のために使うだけであればロゴマークの表示義務はありません。あくまで市販するときに必要になると考えておくと良いでしょう。
システムロゴマークは覚えておこう
CDには白のロゴマークだけでなく、様々なシステムロゴマークがあることを紹介してきました。音楽CDかデータCDかがわかるだけでなく、著作権保護がなされているか、貸与許諾があるかといったこともロゴマーク一つで明記されています。
そのため、基本的なシステムロゴマークについては理解して覚えておくのが大切です。
著作権法で保護されているCDを無断でコピーすると違法になります。法制による取り締まりがあるかどうかを判断する上でシステムロゴマークは重要なので、これを機会に覚えておくのがおすすめです。
白のシステムロゴマークを見ると規格がわかる
CDの表面には白のシステムロゴマークがプリントされていて、音楽CDかデータCDかといったことがわかります。他にもCDにはロゴマークがプリンとされていることが多く、コピー制限などのルールを示しているものがほとんどです。
内容を理解しておくのはCDを使う上で大切なので、今まで気に留めていなかった人もシステムロゴマークを覚えておきましょう。