柔らかいイメージを与えるロゴマークを制作するコツ

ロゴマークは見る人に対して漠然としたイメージを持ってもらい、脳裏にイメージを残してもらうのが重要です。

ロゴマークによるブランディング戦略では基本となる考え方ですが、どのようにしたら希望しているイメージを持たせられるかは悩みになるでしょう、この記事では柔らかいイメージを取り上げて、うまく制作するコツを紹介します。

柔らかいイメージを具体化しよう

ロゴマークを通してイメージを持ってもらいたいときに一般的に通用する方法として、まずはイメージを具体化するのが大切です。ここで言う具体化とはデザインを作り上げることではなく、取り上げようとしているイメージに求められる要素を細分化してリストアップすることを指します。

柔らかいイメージのロゴマークを作る場合には、例えば毛布のようなイメージを考えている人もいるでしょう。

柔らかい素材の生地を考えていたり、クッションのようにふかふかとしたものを創造していたりする場合があります。抽象的なままではロゴマークをデザインするのは困難なので、可能な限り実在するものに例えてイメージを具体化するのが大切です。

具体的にどのようなものがイメージに合っているかをリストアップできたら、そこから要素を抽出します。柔らかいイメージなら角がないことやきつい色合いでないことが重要と考えられるでしょう。柔らかさは落ち着きやリラックスを与える効果もあります。

ロゴマークを見たときにどんな感情を抱いて欲しいかという観点でも考えてみると、デザインに求められる要素がさらに明確になるでしょう。このようにしてイメージを要素にして具体化できると、スムーズにロゴマークの制作に取り掛かることが可能です。

柔らかいイメージの場合にはどのような要素が重要になるのかを考察してみましょう。

角がなくて丸いデザインを重視しよう

柔らかいイメージを与えるロゴマークでは角がなくて丸いデザインを重視するのが適切です。丸みを帯びたデザインは誰もが柔らかさを感じ取ってくれるので効果的です。角が一つあるだけで固いイメージを持ってしまうことが多く、繊細な感性を持っている人の場合には角を少しだけ丸くした四角形や三角形のオブジェクトがあるだけで柔らかさを感じなくなってしまいます。

自然な曲線を生かすようにして、直線的なオブジェクトを避けるようにしましょう。角と合わせて気を付けなければならないのが先端です。針の先端のように尖った部分は柔らかさを失わせる原因になります。ラインを入れたいというときにも先端を丸くするなどの工夫をして柔らかいイメージを持たせるようにしましょう。

漢字やカタカナよりアルファベットやひらがなを使おう

ロゴマークに用いる文字の工夫は見る人に与えるイメージを変える重要な要素です。

柔らかいイメージを与えるためにはアルファベットやひらがなを使い、漢字やカタカナはできるだけ避けるのが大切でしょう。実際に見てみるとわかりますが、漢字やカタカナは角がある文字がほとんどなのに対して、ひらがなには角がありません。

平安時代の貴族の文化の中で生み出された柔らかな文字がひらがななので、日本人をターゲットにして柔らかいイメージを持ってもらうにはうってつけでしょう。アルファベットの場合にはNやMのように大文字を使うと角が目立つものがたくさんあります。

しかし、小文字にするとnやmとなって角がなくなります。筆記体のアルファベットも角が少ないので使いやすいでしょう。また、アルファベットは角をなくしたデザインにするのが比較的簡単です。日本だけでなく海外にも向けたいときや、英語表記の社名を入れたいときなどにはアルファベットを上手に活用しましょう。

柔らかいイメージを作りつつ、アルファベットだけでロゴマークにしてしまうことも可能です。文字を生かしたロゴマークは流行しているので、どのようなロゴマークが世の中にあるかを見てみると理想的な印象を与えられる文字の作り方をイメージしやすくなるでしょう。

淡い色合いを重視しよう

ロゴマークから受ける印象は色合いによって大きく左右されます。柔らかいイメージを与える色合いは基本的に淡いもので、色が濃くなるほどきつい印象を受けてしまう傾向があるので注意が必要です。ロゴマークの全体を淡くし過ぎてしまうと目立たないのが問題になります。

しかし、淡い色の割合が高いデザインの中に、はっきりとした赤色や黄色などを入れるとコントラストが強くて柔らかなイメージが消えてしまいがちです。考え方としては白黒をベースにして淡い色を盛り込むか、グラデーションを使ってコントラストがあまり強くならないようにするのが良いでしょう。

淡い色合いでも暖色系か寒色系かで迷うことがあります。橙色やピンク色のような暖色は温もりを感じられるので柔らかいイメージを与えるでしょう。しかし、寒色系でも淡い色合いの場合にはリラックスさせる雰囲気を醸し出せます。

水色のように精神的な落ち着きを与えると言われている色は効果的なので、ロゴマークのデザインに使って問題ありません。暖色系か寒色系かは一貫性を持たせるようにしてコントラストが生じないようにしましょう。

使用するオブジェクトにも注意しよう

ロゴマークに使用するオブジェクトとして何を選ぶかもイメージを変える重要な要素です。柔らかいイメージを与えるオブジェクトは今まで説明してきたように丸みがあるものや淡い色合いのものが多いのは確かですが、オブジェクトに対して一般的に抱かれているイメージから連想してもらうこともできます。

スポンジやマシュマロ、クッションやタオルなどは柔らかいというイメージを持っている人が多いので有効なオブジェクトです。通常は固いと思われているものを曲げてオブジェクトに盛り込むことで柔らかい印象を与えることもできます。

鉄棒を引っ張って曲がっているような動作を伴うオブジェクトをロゴマークに入れると柔らかさを表現できるでしょう。このような工夫も盛り込むとオリジナリティの高いロゴマークが仕上がります。

必要な要素を考えて柔らかいイメージを与えるロゴマークを作ろう

ロゴマークを見た人に伝えたいイメージがあるときには全体として一貫したデザインに仕上げることが大切です。柔らかいイメージを与えたいのなら柔らかさを具体化して要素に分けていき、全てを満たすようにデザインしましょう。

角の有無や文字の種類、色合いやオブジェクトを意識すると見た人の記憶に残るロゴマークを作り上げられます。